蘇った!ペンタの蹴球日記

あの世から蘇ってきた蹴球老人の日記

ビエルサ一族見参!

ビエルサの名前をはじめて聞いたのはいつの事だろう。

 

2002年韓日w杯のときに、3-3-3-1(もしくは3-3-1-3)というシステムで臨んだという記憶はあるので、たぶんそのとき初めて知ったのだろう。予選で非常に強かったアルゼンチンは、しかし期待倒れに終わり、w杯では予選トーナメントで姿を消した。

 

当時、アイマールの全盛期で、しかも魔法使いベロンがいて、FWにはクレスポもいたし、もちろんシメオネもいたのある。このワールドカップのアルゼンチン対スウェーデン戦をわしは仙台で見たんじゃが、面白くもなんともない試合をしていた。それでも未練たらしく翌朝暗いうちに福島のJビレッジに駆けつけたが、アルゼンチン代表はすでに立ち去った後じゃった。わしはゲームにがっかりし、出待ちに失敗してがっかりし、気持ちの吐き出し先を見つけられず、売店が開くと飛び込んで、アルゼンチンのユニフォームを買ってしまったのである。

 

ペンタである。

 

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さて、わしの印象の悪いビエルサであるが、その後チリ代表、リーガのビルバオの監督を務め、最近ではマルセイユの監督もやっていた。多くの人は彼を変人と言うが、次第にその評価は高まっているようだ。

 

しかも、先日テレビの解説で都並が言っておったのじゃが、ビエルサの教え子にあたる監督たちが次第に結果を残していて、先日のコパアメリカで優勝したサンパオリは、ビエルサを引き継ぎ、ほぼ同じ路線で強化した監督である。

 

また、先日のリーガで第5節で、バルセロナを4-1で破ったセルティックの監督、ベリッソもビエルサ一族であるそうじゃ。

 

これがまったく素晴らしかった。

 

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その闘い方とはこうじゃ。

 

まず全員がハードワークする。前線からハイプレッシャーをかけるのじゃが、中盤より後ろはマンツーマンなのである。

 

そして、ボールを奪うとまずは縦に早く、1対1でドリブルを仕掛ける。ドリブルの仕掛けで成功すると、後方からぐんぐん追い越してくる選手たちがいて、彼らにつないでフィニッシュに持ってゆく。

 

縦への攻撃がうまくいかないとなると、今度はゆっくりとボールを回し始める。

 

わしは気づいたのじゃ。

 

「なんだ!これはオヤックスっぽいでははいか!」

 

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説明しよう。

 

オヤックスは昨年の冬にわしが10年ぶりにフットサル大会に復帰したとき、前線からのプレッシャーをかけるのに失敗。10年間まともな大会に出てこなかったとはいえ、「プレッシャーくらいかけられるだろう」と、タカをくくっていたわしは大いにショックを受け、自分の体力の限界を改めて痛感しただけにとどまらず、オヤックスの戦術に変更を加えようとした。で新年あけて「一度リトリートしてゾーンディフェンス。そしてKMまっしぐらに走ってもらってカウンター」という闘い方を試みた。当初うまくいくかに思えたこの戦術。じゃが、春の大会で、この戦術が裏と出て、ズタボロにやられたのである。

 

オヤックスの守備は、前線からのプレッシャー頼みで、自陣深くなればなるほどなぜかマークもチェックも緩いという致命的な欠陥も明らかになった(特に誰がとは言わんない)。

 

しかも加齢なる筋力の衰え、止むことを知らない暴飲暴食の挙句の脂肪増量、相次ぐ怪我などを原因として、皆、運動能力が徐々に低下してきているのである。かろうじて保っているのは、見かけとは裏腹に実はⅯではないかという噂のタツ、目まいがするまで走りまくらないと気がすまないKMまっしぐらの2人で、他のメンバーはわしを筆頭に、身体が思うように動かなくなっているのであった、のじゃった。

 

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じゃが、ここでわしは、思ったのである。

 

オヤックスは身体以上に、頭の老化が激しい!急激な戦術変更は無理なのである。

 

身体に染みついたことを続けて、これを洗練してゆくしかないのではないか!?

 

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そう考えていた矢先の、セルタのベリッソのサッカーである。

 

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前からプレシャーをかける。どのくらい前からかけるかは、その時の気分しだい。誰かが、行こう!というスイッチを入れる。

フィールドの自陣1/4の相手に対しては、できるだけマンツーマンディフェンスし、ゴール近くでは特に間合いを詰めておく。

奪ったら、縦に早くカウンター。

ダメなら回す(鳥かごサッカー)。

攻めて攻めて攻めまくる。

疲れてカウンターでやられたら、悲しむ(大抵決めきれず、これでやられる)。

 

これがわしらオヤックスのフットサルではないじゃろうか!?

 

この辺で!