蘇った!ペンタの蹴球日記

あの世から蘇ってきた蹴球老人の日記

丸投げしないこと

 

はて。

 

三月と言えば、地味ではあるが、サッカーが盛り上がる時期である。語るべきこごは多いが、日本代表について幾つか気になる点を書いておこう。

 

☆    ☆     ☆

 

無事、わしの希望も通って、「ブラジル人ではない」新監督が決まった。ハリルホジッチ氏については、マスコミで述べられている以上のことは知らないし、まずは選手選考を見てみないと、判断もしようがない。

 

今日は、前から気になっている幾つかのことをメモしておこう。

 

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日本人がよくやることに、「丸投げ」というのがある。これは役人に限らず、組織一般によく見られる「あいつ(ら)にぜーんぶ任せてしまおう」という行動であるが、その背後には「おいらは責任はとらないよ」という卑怯で怠惰な精神が見え隠れする。しかも事業が失敗したときに、「誰も責任が問われない」あまーい関係を作る原因にもなっておると、わしは思う。そういうあまーい組織は必ず腐る。そして、今、日本中で組織が腐っている。おそらく、「儲けなくてもよい」組織のほとんどが腐っている。

 

そういう意味では日本サッカー協会は、腐りきった組織の典型と言ってよいであろう。

 

監督人事も「ある筋」に丸投げし、その失敗に誰も責任を問われない。すくなくとも、ザック、アギーレ、ハリルホジッチの3名は「同じ筋」による人選と聞く。惨敗が続いているのに、その惨敗をつくった原因である者たちの責任が問われない組織というのは、腐った段階をすぎ、枯死しつつあるように思う。枯れついでに、いっぺん関係者、関係企業をすべて焼却炉へほうりこんで、灰にしたらどうか。

 

育成年代がアジア大会を勝ち抜けなくなって久しい日本が、A代表でもW杯に出場できない日が来るかもしれない。わしは、日本サッカーの危機が到来したと確信している。修正せねばならないことは多いのに、だれも責任をとるものがおらず、改善される見込みもない。日本のサッカーは成長していると言われて久しいが、実は世界のスピードに追いつけなくなった、とわしは実感する。

 

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こんなことになった大きな原因は、マスコミにもある。わしは昨年のブラジルW杯で日本のグループリーグ敗退が決定した翌日の新聞を読んで呆れた。実に整然と敗因が語られていたのである。その一つ一つがごもっとな内容であった。繰り返すが、それはコロンビア戦に敗れた翌日の報道である。マスコミの連中は内心わかっていたのである。負けるとわかっていたのである。すごい眼力じゃし、サッカーをよく知っている人間がマスコミにはたくさんいるようである。そうでなければ、早々にあんな記事を書けるわけがない。

 

だが、わしは言いたい。そんなによく分かっていたなら、もっと早く書けよということである。それが、コロンビア戦の前日までは、すべてのマスコミは「御用機関」として、あの代表の戦い方を無批判に報じるばかりであったのじゃ。わしはその手のひらを返したような態度にも呆れたが、この「分かっていながら」「批判しない」マスコミの御用体質、無責任体質に、ほとほと呆れてしまった。

 

ま、こんなマスコミ連中にも、用はない。早々にちゅー管処理場予定地の穴にうまか棒と一緒に放り込んでコンクリート詰めしてしまった方が良いじゃろう。

 

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次に選手である。

 

でも、そのことには触れないでおこう。

 

ま、負けてもいいから、頼むから魂のこもった試合をみせてくれよ、とだけ言いたい。

 

ブラジル大会でも、日本代表以外は、いずれも魂がこもっていた、とわしは思う。見てるものが怖くなるような気迫で戦っていたはずじゃ。

 

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そうなんじゃ。わしらは、ハリルホジッチに丸投げをしてはいかんのじゃ。

 

サッカー協会に丸投げするのもいかん。

 

一人の人間、一部の組織によって事態が改善することは少ない。わしら一般人一人一人が責任を感じ、サッカーに対する情熱を忘れず、自分の意見をきっちり語ること。この情熱の総和こそが、サッカーを強くするのじゃ。

 

ウルグアイは、人口わずか300万ほどの世界の最貧国じゃ。たぶん、人口も経済の規模も日本の北陸ブロックよりもずっと小さい。じゃが、その最貧国が生み出すサッカー選手はほんとにすばらしい。

 

その原因は一つ。

 

それはもうお分かりじゃろう。