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蘇った!ペンタの蹴球日記

あの世から蘇ってきた蹴球老人の日記

さて、最近すっかり「守備」にはまっているペンタである。

 

☆     ☆     ☆

 

ことの始まりは、ガイが「ゾーンは分からない」と言っていたことじゃった。「ゾーンが分からない??」わたしは思ったが、しかし彼の話をよくよく聞くと、「ジュニアバスケでゾーンが禁止になった」などと、「ゾーン事情」に意外に詳しいのである。

 

彼は彼なりにアンテナを張り、「ゾーン」に関する情報を集めようとしていたのだ。

 

そこでわしもググってみた(いや、実は前からググっていたのであるが)。

 

すると、すぐにある人の記事にぶちあたった。鈴木康浩という人が書く記事で、「日本のサッカーがまだまだなのは、ゾーンディフェンスをちゃんと習得していないから」というかなり挑戦的な記事を書いていた。

 

わしはむかし、『ワールドサッカーの戦術(ベースボールマガジン社)』という名著を読んだのじゃが、そこにはサッカーの守備戦術がいかに進化してきたかが多数の写真とともに語られていて、マンツーマンからゾーンへ、さらにゾーンプレス(懐かしい)への発展が実に明快に理解できるようになっている。それが書かれたのが1995年であったことから、当然プロの監督ともあろう人々がこの本を読まずして、監督をやっているわけがないと思い込んでいた。

 

「ゾーンディフェンス、ゾーンプレス、コンパクトな守備隊形が常識になってから20年は経っているじゃないか!?今更、ゾーンかよ!」とわしは思ったのである。

 

だが、悲しいかな、なんらかの事情で、鈴木氏の主張のとおりのことが起こっていたのである。もちろん、完全なマンツーも今更ないのであるし、コンパクトでないチームもないのであるが、それにしても、Jのチームは中途半端だったのである。

 

鈴木氏と松田浩という人が共著で出した『サッカー守備戦術の教科書』という本を読むと、この本はまた実に稚拙な、『ワールドサッカーの戦術』の格調高さに比べるべくもないレベルの低い、まぁ本なのだが、書いてあることには思いたる節もしばしばあり、次第に共感するようになってきた。

 

そうして、攻撃には興味がだんだんなくなり、ディフェンスばかりに目を留めてサッカーを見始めるようになると、たしかに欧州リーグの各チームは、ディフェンスのやり方がしっかりしている。おのおのの監督のやり方というのが、きちんと反映されたチームなのである。

 

まぁ、その辺は少しずつこのブログにも書いてきたことであるが・・・

 

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さて、先日、ハリルホジッチが「守備の理想はバルセロナ」と語ったということで、わしは当初「何を言っておるんじゃ!(ぴくぴくピー!)」と思ったのである。こないだまで、ドルトムントのゲーゲンプレッシングがやりたいと言い、ラディカルチェンジなどと言っていた癖に!だいたいバルセロナの戦術と言えば、ペップの頃の例のあのサッカーを思い出してしまうが、あの頃の守備を言っているのか、それとも現在のエンリケバルサのことを言っているのか、どちらかでまったく違うではないか!と。このアホハリルめと!

 

だが、ふと思ったのである。

バルセロナのすごいところは華麗なパスワークばかりに目が奪われがちであるが、どっこい守備にもあって、そこに目を向けろというメッセージなのではないか?」と。

それはすなわち、わしがこの冬から取り組んでいることではないか!

 

先日、チャンピョンズリーグで、バルセロナアーセナルが行われ、わしはダイジェストだけ見たのであるが、バルセロナの3点のうち、2点はなんとメッシのチェイシングから始まった攻撃が得点に結びついたものである。

 

「メッシは守備をしなくてもスーパーな選手なのに、こんな事し出したら相手はたまんねーだろうな。俺がベンゲルだったら、メッシが守備をするのは反則だ!と試合後にインタビューで愚痴っただろうな」と、思った。

 

メッシがちゃんと守備をしたときの、バルセロナ。これはもう無敵でしょうな。昨シーズンにも1試合だけありましたな。エンリケとメッシが衝突し、メッシを先発から外した試合の、その次の試合。あれはすごかったなぁ・・・

 

残念ながら、そのCLもリーガの試合も録画していないので見返すことはできないが、現在のサッカーの最高峰の守備戦術が見られるはずである。

 

そして、このブログにも書いたように、基本は前からのプレッシングなのであるが、それで奪えない場合は、4-4-2になっているのではないかというのがわしの見解である。

 

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さて、わしはさらに思ったのじゃ。

 

ハリルホジッチはもしかしたら、ミーハーなんじゃないだろうか?今季前半ドルトムントが良いサッカーをすると、「ゲーゲンプレッシングがやりたい!」と言い出し、やっぱりバルセロナが強いとなると「理想はバルセロナ」と言ってしまうのは、ハリルホジッチがミーハーだから、なのじゃないだろうか?

 

ミーハーであり、流行っているものに弱いとしたら、ハリルホジッチの「守備の理想はバルセロナ」というのは、現在のまさに今はやっているエンリケバルセロナの方なのではないだろうか?

 

そう思いつつ、シリア戦を見ていると、現れました!後半さすがに疲れた時間帯、前からプレッシングがかけられなくなった瞬間、日本代表がきれーな4-4-2になったのである。が、まぁ、このときの布陣を、マスコミは4-3-3と言っていおり、それがほんとなら、4-3-3から4-4-2への切り替えは、本当にバルセロナのようであるが、実は日本代表の方は、ボランチを2枚置いており、むかしながらの4-2-3-1と呼んだ方が相応しいのではないだろうかというシステムであった。4-2-3-1は、実は守備時に4-4-2に切り替えやすく、この切り替えをやっているチームは多い。ので、そんなに驚くことではない。

 

だが、このときのフラットな2ラインによるきれーなゾーンディフェンスはこれまでになかったもので、あらためてハリルホジッチが何を志向し、何を代表のもたらそうとしているかが明らかになったのである。

 

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さて、ちょっと前に、ドルトムントバイエルンを見た。香川が外された試合であったが、確かに香川がいる場所はなかった。

 

とにかく両者の守備がすごいのである。前へ前へ、怖くなるほどプレッシングをする。ちょっとでもぼけっとしていたら、足ごと刈り取られるようなタックルが襲ってくる!そういう迫力のある試合であった。そして奪ってしまうと超絶カウンターをしかけるドルトムント。左か右のウィンガーへ展開し、そこで違いをつくろうとするバイエルン。特にバイエルンは、(その試合ではないが)左右両側にウィンガーを2枚ずつ揃えるようなサッカーもやっていて、もう無茶苦茶である。

 

バイエルンについては、最近発売された「footballista」がなかなかすごい分析をしたいて、大変参考になった。)

 

おっと脱線したが、バイエルンドルトムントといったリーガのトップクラスの本気の試合では、「怖くなるくらいプレッシングが出来ない選手」というのはお呼びではないようだ。

 

なんせCLでは、メッシでさえ本気のプレッシングをするんですからねぇ、香川くん。

 

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ということで、少しずつハリルホジッチを見直しつつあるペンタである。

 

監督は、頑固で、自分の哲学を持ち、自分のやりたいサッカーをやる!というのが監督のような気がするのであるが、その一方で、世界のあるいは欧州のサッカーの戦術というのは日進月歩であり、ずんずん進化している。だから、監督というのはその潮流を視野に入れておくことも必要である。

 

だが、残念ながらトルシエ以降の外国人監督は、古かった。時代遅れのサッカーを日本にもたらしたのである。トルシエは多分5年くらい古かった。ジーコは20年古かった。オシムも15年ほど古かった。岡田は守った。ザッケローニも15年ほど古かった。そしてみんな頑固だったのである。

 

ジーコに至っては、中沢が「守備の約束事がない」と嘆いていたほどである。

 

それじゃぁ、勝てねーだろうなぁ・・・

 

ハリルホジッチは、だから、ミーハーだがそれゆえちょっとはマシなものを日本にもたらしてくれるのではないだろうか?と最近わしは希望を抱いておる。

 

ところで、先日のカザフスタン戦は、わしが長らく主張していた(10年以上前??)、中盤ダイヤモンドの4-4-2をやってくれ、その意味でもハリルはなかなかサービス精神も旺盛である。だが、このシステムは今考えると、メッシが偽9番をやっていたころのバルセロナの4-3-3にかなり近く、相当守備は難しそうである。

 

 

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さて、スペインではクラシコが迫っている。

 

クライフが亡くなった後の試合で、バルセロナが負けるわけがないと思うが、サッカーばかりはやってみなけりゃわからない(サッカーばかりでなく人間のやることは、たいてい予測不可能である)。

 

と、言いつつも、ここで見事に試合を予想してみようと思った。のであるが、両チームの誰が怪我をし、誰が出られるのかのチェックをさぼっており、正確なメンバーがまずわからない。代表戦で、各自どれくらい消耗しているかも不明である。

 

だから、直前の両者の試合を思い出しだし、予想するしかない。

 

まずバルセロナの方であるが、ビジャレアル戦での失点シーンのように、実はあの試合ではたまたまアウヴェスのアホなミスから失点したが、実は今季のバルセロナは自陣低い位置でのパス回しに恒常的な不安を抱えている。また、わしが何度か指摘したように、カウンター時にボールを失った際の対処がバイエルンほど洗練されておらず、大いにピンチになると思われる。

 

他方でレアルの方は、どうしてもクロースでは守り切れないと判断したのか、ジダンはカジミーロを起用していたようである。クロースは後ろにずるずる下がってはやられ、前に出てはやられ、ついには先発をはずされ、「オレって。レアルのなんなの?」と悲しんでいることであろう。が、もしハートが強いなら、バルセロナの試合を見て、ブスケツのポジション取りの研究をしているのではないだろうか?それはともかく、守備に欠陥を抱えたままジダン号は荒波を渡っており、沈没しないことを祈っているのじゃが、チームの完成度としては、当然低いレベルである。

 

だが、彼らのプライドをかけ、サンチャゴのリベンジに燃えていることであろう。ホームで負け、リーガを失い、国王杯はまさかのチーム退場。ここでも負けたらくしゃくしゃである。追い詰められているんじゃないだろうか?モチベーションとしては、レアルの選手の方が高いと見た。モチベーションと身体能力だけではサッカーは勝てるチームにならないが、たった一試合であるながら勝ててしまうこともあったりるすのが、サッカーである。

 

であるからにして、レアルの選手がもし前線からのプレッシングをしかけるほどのハードさで試合に臨むなら、レアル側にもわずかながら勝機があると思う。

 

それ以外、ふつーにやればふつーにバルセロナが勝つでしょうな。