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蘇った!ペンタの蹴球日記

あの世から蘇ってきた蹴球老人の日記

はぁ、腹減った。うまい焼きそばが食べたいのぉ・・・

 

おっと、前回の続きを書かねばならない。

 

✩     ☆     ☆

 

さて、その後さらに大勢の人に親切にしていただきながら、旧市街地にある予約したホテルに到着したわしであるが、その後も失敗続きであった。

 

そのホテルのルームキーは、外出するときも宿泊客が持って出ることになっていたのじゃが、このわしのこと、初日に市場に行った帰りに、早速ルームキーを落としてしまったのじゃ。二日目にはiphoneの充電池が壊れてしまった。三日目には貴重品収納金庫のキーも落としてしまった。その都度いちいちホテルマンに、スペアキーをくれとか、iphoneの充電器を貸してくれとか、頼まなければならなかった。

 

わしは、心底わしと一緒に旅行するのが嫌になりかけた。

 

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しかし、告白せねばなるまい。ラーメンが食べたかったと、いや違う、旅行は素晴らしかったと。

 

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カンプノウの客は目が肥えていた。素晴らしいプレーには大歓声を、がっかりなプレーにはため息を挙げた。特に印象的だったのは、ディフェンスでの好プレーへの反応の大きさである。どういうプレーがチームに貢献するのか、よく分かっているのである。

 

反対に、ドリブルでつっかけて奪われるシーンには、些か大げさなため息が漏れた。序盤そういうプレーが多かったセスクには、途中からブーイングが浴びせられた。バルセロナの人々の気質は、結構シビアで、まるで大阪人のお笑いに向ける視線のようじゃった。日本では仕掛けると立派みたいな風潮があるが、バルセロナではそんな生易しくない。というか、この頃のセスクはしばしば集中を欠いたようなプレーがメガったし、ときどきいらないファールもしでかして、「のれて」いなかったように思える。期待の高かった分、そういう反応になったのじゃろう。

 

だが、そういうサポーターのブーイングにめげているようでは、サッカー選手はやっていられない。このブーイングに奮起したのか、セスクはこの日2得点1アシストの大活躍じゃったと記憶している(違うかな?)。

 

スタジアムでは満足気に、「なんだよ、やれば出来るじゃないか」と言わんばかりの拍手が鳴り響いた。

 

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実は、こういうことを書こうと思って書き始めたのではない。当初、前々異なることを頭に描いていたのである。

 

それは、バルセロナの人間も、とても大勢の人間がスマホをいじっていたことだ。その仕草は、もはや日本人も、スペイン人も違いはない。なんだか、わしはがっかりしたことを覚えている。わしもスマホいじりだが、地球の裏側まで行って、スマホいじり集団を飽きるほど見るとは思わなかった。うんざりしたのである。何を勝手なことを言っているのだ?と言われそうある。そう、勝手なことを言っているのである。

 

バルセロナでも見かけるアジア人は、ほとんどが中国人である。もちろん、中国人もスマホを片手にしている。なんとかく英国人っぽい若い女子たちもいたが、彼女たちもスマホいじりである。もはや、スマホが世界中を征服してしまているのである。

 

そのせいで、人々の表情や仕草が、ほとんど同じに見えてしまう。

 

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ところが、ゲームの後の地下鉄でのことである。混雑のなかで、わしは刺すような視線を感じた。誰かが、真剣にこちらを見ているのが分かったのである。そんなことは人生で初めてじゃった。わしは視線のある方へ目を向けた。

 

こちらを見ている人間はいなかった。しかし、7~8メートルほど向こうに、壁を背にした日本人が目を伏せて眠そうにしているのに気づいた。わしに視線を投げていたのは、間違いなく彼であった。わしと目が合いそうになり、目を伏せたのである。そんなことが了解できたのは、彼が紛れもなく日本人であったからである。そう、尻の穴から瞼の裏側まで、彼は360パーセント、日本人であった。どこからどうみても日本人なのである。間違いようがない。しかし、どこが?と言われても難しい。

だが、間違いない。一目瞭然とはことことじゃ。わしはそんなことが分かってしまう自分自身に驚いたが、よく考えてみると、向こうは先に同じ日本人がいることに気づいて、わしをじろじろ見ていたのに違いない。となると、向こうも人ごみの中で、日本人を瞬時に見分ける能力を持っていたことになる。

 

さっきまでスマホのせいで、世界中の人間が表情も仕草も同じになってしまっていると嘆いていたわしは、なんだかさらに別のレベルで「似ている」ものがあることに気づいてショックを受けたのじゃった。

 

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なんだ、くだらんことを書いてしまったな・・・とほほ。

 

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さて、わしは無事日本に帰り、故郷に到着すると、自宅へは戻らず、そのまま行きつけのアオシマというラーメン屋に向かったのであった。